寿泉堂綜合病院

救急告示病院 地域医療支援病院 基幹型臨床研修病院
日本医療機能評価機構認定病院

法人のご案内

 

[診療科紹介]

整形外科

当科の概要

整形外科は、骨、関節、靱帯、筋肉、腱、神経などの運動器の疾患を診断、治療する分野です。運動器疾患には、外傷(骨折、脱臼、創など)、変性疾患(脊椎症、変形性関節症)、腫瘍、および代謝性疾患(骨粗鬆症、くる病、骨軟化症など)があります。

当科の診療内容

整形外科で多い、骨折や脊椎や関節の変性疾患に対する手術や保存療法はもちろん、骨軟部腫瘍や骨粗鬆症を含む代謝性疾患の診療も行っております。



令和4年度診療成績

手術件数816件

股関節・大腿 (288件) 脊髄・脊椎 (61件) 躯幹(18件)
THA(人工股関節置換術) 102件 腰椎ヘルニア摘出術 21件 腫瘍摘出術 6件
THA再置換術 3件 腰椎後方椎体間固定術 14件 埋込型中心静脈カテーテル設置術 4件
骨接合術 112件 経皮的腰椎後方椎体間固定術 2件 デブリードマン 3件
人工骨頭挿入術 54件 腰椎推弓切除術 10件 弁移動術 1件
腫瘍摘出術 9件 胸椎椎弓切除術 1件 組織生検 2件
デブリードマン 2件 頚椎後方拡大術 2件 その他 2件
皮弁作成術 1件 腰椎前方後方椎体間固定術 1件    
組織生検 1件 椎間板内酵素注入 2件    
その他 4件 腫瘍摘出術 2件    
    組織生検 5件    
    その他 1件    

上肢帯・肩・上腕 (64件) 肘・前腕 (96件) 手関節・手(77件)
骨接合術 43件 骨接合術 63件 腫瘍摘出術 19件
抜釘・異物除去術 10件 抜釘・異物除去術 21件 骨接合術 14件
腫瘍摘出術 9件 腫瘍摘出術 6件 腱鞘切開術 17件
皮弁作成術 1件 人工骨頭挿入術 2件 手根管開放術 13件
組織生検 1件 観血的関節授動術 1件 腱縫合術 6件
    骨切り術 1件 腱移行術 1件
    組織生検 1件 指列切断術 1件
    その他 1件 抜釘・異物除去術 5件
        その他 1件

膝 (76件) 下腿・足部(136件)
人工関節置換術 41件 骨接合術 49件
骨接合術 15件 腫瘍摘出術 16件
半月板縫合術 4件 腱縫合術 9件
関節鏡下靭帯断裂形成術 4件 四肢切断術 2件
半月板切除術 1件 創外固定器装着 4件
関節鏡下滑膜切除術 1件 脛腓靱帯再建術 2件
腫瘍摘出術 1件 骨部分切除術 2件
全層植皮術 1件 骨掻爬術 2件
遊離体摘出術 1件 骨切り術 1件
皮弁作成術 1件 観血的関節固定術 1件
抜釘・異物除去術 2件 全層植皮術 1件
デブリードマン 2件 観血的関節制動術 1件
関節脱臼非観血的整復術 1件 靭帯縫合術 1件
その他 1件 アキレス腱再建術 1件
    足根管開放術 1件
    抜釘・異物除去術 20件
    デブリードマン 10件
    組織生検 6件
    その他 7件

当科の特徴

当科は、整形一般の診療が可能で、腫瘍、代謝性疾患に強みがあります。人工膝関節置換術においては、ロボティックアーム手術支援システムを用いて、正確に骨切りすることが可能です。

さて、軟部腫瘍の症状は、腫瘤(こぶ)です。多くが良性ですが、なかには悪性腫瘍もあります。悪性腫瘍は、大きいのもが多いですが、小さいこともあり、大きさだけでの見極めは困難です。また、悪性腫瘍は、痛みを伴うと思っていらっしゃるかもしれませんが、軟部悪性腫瘍の多くは痛みを伴いません。よって、痛くないから悪性ではないという判断は成り立ちません。“まずこぶを刺してみる”は腫瘍播種の危険があり、“まず取ってみる”は、腫瘍の範囲を広げ、再発すると更に悪性度が上がる危険があります。こういったことを防ぐには、ガイドラインを遵守した正しいこぶの取り扱いが必要です。こぶについてお困りの際は、是非当科にご紹介いただければ幸いです。

一方、骨腫瘍には年齢や発生部位に特徴があります。そして、軟部腫瘍と異なり、悪性骨腫瘍の多くは持続する痛みを伴います。若年者では原発性骨腫瘍が、中高年者では転移性骨腫瘍や血液疾患が多くなります。痛みが改善しない疾患、例えば若年者で膝周囲の痛みが改善しないときは、骨肉腫の可能性を思い出してください。原発性悪性骨軟部腫瘍は、全悪性腫瘍の約1%と非常に稀ですが、命に係わる疾患であることを忘れてはなりません。手術においては、必要時、CTベースのナビゲーションシステムを用いて正確に切除することが可能です。

また、超高齢社会や生活習慣によって、骨粗鬆症による脆弱性骨折を来す患者さんが後を絶ちません。同じ患者さんが、骨が弱いために、何度も骨折を繰り返し、ねたきりになることも少なくありません。骨粗鬆症により骨折すると、長生きできないということは世界的に知られています。骨粗鬆症は、閉経女性だけがなる病態ではなく、老若男女を問わず、喫煙者、多量飲酒、がんの治療後にも発症します。がん患者さんは日本人の50%を占めますが、がんの治療は進歩がめざましく、治る患者さんが増えてきています。しかし、せっかくがんが治っても、その後に骨折してしまうと長生きできなくなります。骨折しないことが大切ですが、骨折してしまっても、なるべく骨折前の生活レベルを取り戻す、そして次の骨折を予防することが大切です。そのためには、骨折してしまったら、なるべく早くに手術を行って痛みを軽減させてリハビリを行い、次の骨折予防のために骨粗鬆症の治療をしっかり行うことが大切です。骨粗鬆症の治療は、お薬も大切ですが、しっかり食べて栄養をとること、適切な運動をすることが大切です。しっかり食べるには、お口が健康でなければなりません。食べられなくなると、途端に健康が損なわれます。虫歯は、骨粗鬆症の治療にも影響しますので早期に治す必要があり、定期的に歯科医院でケアしていただくことが大切です。さらに、骨粗鬆症の治療は、止めずに一生続けることが大切です。

当院は急性期病院であり、救急患者の受け入れ、手術が主な業務となります。しかし、当科も医師が少ない状況です。そんな中で、救急患者に対応するには、一般外来で落ち着いておられる患者さんには開業医の先生のところで治療を継続していだき、必要な検査やなにか問題が生じた際には再度当院にご紹介いただくという、開業医の先生方と連携を強化する必要があります。当院の立地が駅前ということもあり、通い慣れた患者さんにはご迷惑をおかけいたしますが、郡山市、そして県中の医療を維持するために、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

最後に、誰でも生まれたからには必ず死を迎えます。長い、短いはありますが、その人生をよりよく生きるための手段の一つが医療だと思っております。患者さんの人生において、その時々でどうすることが最善なのか考えて医療を実践していきます。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

外来担当医表

曜日
午前

菅野

長島

山田 菅野

長島

福島医大

(2・4週)

山田

(骨軟部腫瘍外来)

担当医

(交替制)

※2023年4月1日より全診療日完全予約制となります。

※2023年10月より毎月第3土曜日は休診となります。

[休診・変更のお知らせ]

現在、休診・変更はありません。

医師紹介

やまだ ひとし

山田 仁

整形外科部長、骨代謝・腫瘍特任部長、
リハビリテーション科副部長

福島県立医科大学(平成6年卒)

Message メッセージ

患者さんお一人お一人の人生において、なにが最善か考えて診療にあたるよう心掛けています。どうぞよろしくお願い申し上げます。

得意分野・専門

骨・軟部腫瘍、骨粗鬆症

所属学会

日本整形外科学会、日本骨粗鬆症学会、日本クリニカルパス学会

博士号・認定等

医学博士、日本整形外科学会認定整形外科専門医、骨・軟部腫瘍医、脊椎脊髄病医、スポーツ医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本骨粗鬆学会認定医

経 歴

平成6年 3月 福島県立医科大学 卒業
  4月 福島県立医科大学 整形外科副手 研修医
平成11年 3月 福島県立医科大学 大学院修了
平成16年 4月 福島県立医科大学 整形外科診療医
平成19年 4月 福島県立医科大学 整形外科助教
平成26年 4月 福島県立医科大学 整形外科講師
平成28年 4月 福島県立医科大学附属病院 地域連携部長
  6月 福島県立医科大学 整形外科准教授
平成29年 4月 福島県立医科大学附属病院 患者サポートセンター部長
平成31年 4月

福島県立医科大学 運動器骨代謝学講座教授

寿泉堂綜合病院 整形外科 着任

かんの ひろまさ

菅野 裕雅

寿泉堂香久山病院副院長

秋田大学医学部(昭和57年卒)

Message メッセージ

幅広い脊椎疾患(頚椎【狭窄症、椎間板ヘルニア】、腰椎【狭窄症、椎間板ヘルニア、腰椎椎間板酵素注入療法など】、脊柱変形【側弯症や腰まがりなど】)に対応可能です。お気軽にご相談ください。

得意分野・専門

脊椎外科、人工関節外科

所属学会

日本整形外科学会、日本脊椎脊髄病学会、日本リハビリテーション医学会

博士号・認定等

医学博士、日本整形外科学会認定整形外科専門医、日本脊椎脊髄病学会指導医、日本リハビリテーション医学会認定リハビリテーション科専門医・指導医

経 歴

昭和57年 3月 秋田大学医学部 卒業
昭和62年 3月 秋田大学医学部大学院 卒業
昭和62年 4月 秋田大学医学部附属病院 助手
平成3年 7月 寿泉堂綜合病院 着任
平成6年 4月 寿泉堂綜合病院 整形外科部長
平成14年 4月 寿泉堂綜合病院 副院長就任
平成28年 12月 寿泉堂香久山病院 副院長就任

ながしま ちはる

長島 智春

福島県立医科大学(平成30年卒)

Message メッセージ

令和5年4月より整形外科として着任いたしました。手外科・マイクロサージャリーを将来の専門科として志望し、勉強中です。患者さんにとって必要十分な医療を提供できるように、他の病院の医師とも連携を取りながら診療にあたってまいります。

得意分野・専門

一般整形

所属学会

日本整形外科学会、日本マイクロサージャリー学会、

日本骨折治療学会、東北整形災害外科学会

経 歴

平成30年 3月 公立大学法人福島県立医科大学 卒業  
平成30年 4月 公立大学法人福島県立医科大学附属病院 臨床研修医
令和2年 4月

公立大学法人福島県立医科大学医学部整形外科学講座勤務

令和3年 4月

いわき市医療センター整形外科勤務

公立大学法人福島県立医科大学医学部手外科・四肢機能再建学講座 助手(兼任)

令和4年 4月

一般財団法人温知会会津中央病院外傷再建センター勤務

公立大学法人福島県立医科大学医学部外傷再建学講座 助手(兼任)

令和5年 4月 寿泉堂綜合病院 整形外科着任